上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

「路地裏から街を見る」 京阪神を中心に、日本各地の路地裏の風景をくまなく歩いて紹介!

ホーム > スポンサー広告 > 太田―駅前大通りが風俗街に!?―ホーム > まちづくり・地方の実態 > 太田―駅前大通りが風俗街に!?―

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

太田―駅前大通りが風俗街に!?―

oot01.jpg

(東武太田駅前。反対側から見たら、ごちゃごちゃした、「ドン・キホーテ」が見える。)

群馬県の東部にあり、埼玉県や栃木県の県境が交わりあうようなエリアにある「太田市」は、
車社会が進行し、郊外の道路沿いに味気ない店舗が進出して、中心市街地が衰退しまくるという、地方でもすっかり珍しくなくなった風景…のさらに恐ろしい先を行く街となっている。

それは駅前のメインストリートが、風俗店ばかりで占められてしまった、という風景である。
oot02.jpg
oot03.jpg

(駅前のショッピングセンターからは、コアとなる店(ユニー)が撤退。代わりにディベロッパーが、ドン・キホーテを誘致。)


おかしくないだろうか?
普通風俗街は、街の中心から外れたところにあって、街に申しわけなさそうに存在しているのが普通だ。どこも風俗街をわが町の一番の町ですと自慢したりはしない。(ジャスコを自慢する人はいても)

oot04.jpg


(同じく駅前のテナントビル。09年現在飲み屋が2店舗しか入っていないようだ。)


しかし、この街では、それがもはや通用しない。事実、この街で一番目立つ通りが風俗街となってしまっているのだ。
この街を歩いてみよう。

oot05.jpg


駅前にあるのは、「Banco do Brazil」。つまり、「ブラジル銀行」の群馬支店。
太田市は富士重工業などの工場が並ぶ工業都市で、そこに勤める日系ブラジル人など外国人が、多く住んでいる。
「ブラジル銀行」は、在日ブラジル人が多く住む地域(東海地方など)にも店舗がある。

oot06.jpg


これがメインストリートである、「南一番街」。
北関東最大級のショッピングセンター「イオンモール太田」へ向かうバスが、走っていく。
一見よくある地方都市の大通りのようだが…


oot07.jpg



いきなり、風俗店が。


oot08.jpg


またも。風俗店や飲み屋がならぶ。


oot09.jpg

風俗店が立ち並び、車が行き来する街で、歩いている人は、誰一人いない。


<oot10.jpg


真昼間だというのに、真新しいような店が立ち並んでいるのに、
誰一人歩いていない。
この通りを歩いていて、10分くらいして、ようやく人とすれ違ったくらいだ。

oot13.jpg

まるで、作られた街のようで、気味のよいものではない。
歩いているうちに、襲われるのではないかと怖くなった。


oot11.jpg

イオンモール太田行きのバスの時刻表。
昼は20分ごとに出発している。
駅前商店街からも、人が取られまくっているのだ。


oot12.jpg


開いた店舗。そこにまた風俗店が入るのか。
隣は、韓国人向けのネットカフェ。
この街の裏通りも風俗街で、韓国人の店が多い。
oot18.jpg


ちなみに、裏通り。


oot14.jpg


再び表通り。風俗街は駅から700mに渡ってつづいている。

oot15.jpg



太田のメインストリート風俗街現象は、三浦展らが書いた『下流同盟―格差社会とファスト風土』という本で取り上げられていた。
本によると、この風俗街化現象も、下流社会化とも無縁ではないようだ。
太田の労働者の約6割は、富士重工業とその関連会社の社員と家族ともいわれている。
ほとんどがスバルで成り立っているような都市において、正社員として働くサラリーマンや工員、下請けの工場で働く工員、派遣社員として働く労働者、底辺で働く在日外国人、そして、風俗で働く女性…。
多くは工員などで構成され、派遣社員の割合が増加しており、全体的に所得の平均が下へ傾いているようだ。

>
oot16.jpg

そうなると、どうも街にあまり文化的でなく安っぽい店が出てくる。
パチンコやヤンキーなどのわかりやすいものだとか。
すると、郊外の風景は…。それは少し後でお見せしよう。
風俗も、男の欲望をストレートに表したものとして、あからさまに表出されていく。


oot17.jpg


南一番街は、1969年につくられ、テナントビル街だった。
そこに1977年に、駅前にユニー(現在撤退し、ドンキホーテが入っている)が、83年に市の南の郊外に、高林ショッピングセンターが建ち、2つの大型店舗ができた。
ユニーはユニーと地元商店主が出資し、高林は地元商店主が出資したため、そちらの方で儲ける方が得、という意識が集中して、南一番街から人が離れていった。
すると、駅前商店街は衰退していった。

太田駅前の風俗街化は、約10年前から始まった。
ある商店主が、風俗店に店舗を貸したところ、他の商店も閉店し(商店街で商売するより、得と感じ取ったのだろう)、同じように風俗店や飲み屋に店を貸し、わずか1年で風俗街化したという。
さらに、2003年から多くの風俗店が進出して、このような風景となったという。


oot19.jpg


これは、「南一番街」の隣の大通りである。太田駅を、線路に垂直に通り、駅の近くの市街地の一部を構成する。

ヤマダ電機や消費者金融、ファミレスやガソリンスタンドなどの、郊外の国道沿いにみられる景観が、
駅前でさえも、展開されている。


oot20.jpg


太田駅前の「ファーストフード(風土)」化も、ここまで進んでいるのか。
駅の横がすぐこの景観なのだ。
商店街のようなものもない。地元の人々が集まってちょっと話をするような、地元の人による店がほとんどなく、このような味気ない店ばかりになってしまった。
なぜこのような、郊外店舗が進出し、イオンモール太田のような大型ショッピングセンターができるようになったのか。


oot21.jpg

以下の条件が考えられている。

①1世帯あたりの自動車保有台数は、1.79。全国の1.10より相当高い。
②高規格道路網(北関東自動車道、国道50号線、国道17号線バイパスなど)が発達。
③市の周辺に田畑が多く、広大な駐車場がつくりやすい。


と、このように、「車社会」が進みやすい要因が揃っているのである。
スバルの企業城下町、ということもあるが、この街では、車を持っていることが生活に大変有利ということがまた、車社会を作り上げているようである。
(ただし、駅前の道路沿いに店は多いし、イオンモールは駅から2キロなので、車がなくても、暮らしはしやすいのではないだろうか。)

現に、東洋経済新聞社の「2008年住みよさランキング」で群馬県内12市で1位、全国784市の中でも66位の住みよい市となっている。

oot22.jpg


しかし、「住みよさランキング」が示す住み良さと、人の心が満たされることは、必ずしも同じでないことがわかる。


oot23.jpg


どこか日常で人から認められない、つながっている感じがしない、ということが、
性風俗やおさわり系の店が多く現れる、ということにつながるのではないだろうか?

oot24.jpg


ともすれば、駅前の風俗街化は、物質的な豊かさでは救いきれない、人の心の不全や喪失感をモロに表したものではないだろうか。
そして、郊外に現れる、廃店舗の落書きや、乱立する性関係の店も…。


oot25.jpg
oot26.jpg

(富士重工業の本社工場。)

太田の街は、人が求める心の豊かさを失ったがゆえに、それを埋めるために風俗街化したのかもしれない。
そして、同じように歴史や社会のある昔からの場所を失っていく地方は、このように太田と同じ道をたどるのか…、それとも…。



※後記(2011年1月29日)

このサイトを始めた当初の記事。
以降、「太田やきそば」というB級グルメなどで街を盛り上げたりするなどの動きがある。
太田市の顔という場所にこうした風俗街が現れるということは、外からの来訪者にとっては異常かもしれないが、地元で生活を送っている人にとっては、大したものではないかもしれない。
中心市街地に拠らないで人間関係を持ったりするなど、車社会なりの心の豊かさを追求する方向に進んでいるかもしれない。良くも悪くも。
「富士重工業」「太田やきそば」「風俗街」など、様々な顔を持つ街という見方もできるだろう。


その他の「群馬県」の記事へ>>




※参考文献


(※太田市に関する第3章は、服部圭郎著)

関連記事
スポンサーサイト
太田市にだって普通に暮らして普通に生きてるやつがいるんだから、コメントをもうすこし控えたほうがいいと思います。もっと素晴らしい町はたくさんあるかもですが、ここでも十分幸せに生きてる人はいるんですから。
[ 2010/09/20 02:37 ] [ 編集 ]
> 太田市にだって普通に暮らして普通に生きてるやつがいるんだから、コメントをもうすこし控えたほうがいいと思います。もっと素晴らしい町はたくさんあるかもですが、ここでも十分幸せに生きてる人はいるんですから。

確かにおっしゃる通りです。
この記事を書いたのが1年半以上前になりますが、あの時からすれば、地方や街の見方は変わったと思います。
一言で言えば、「全ての人がそれに当てはまるとはいえない。」
ダメな人もいれば良い人もいる。幸せを感じられない人もいれば、幸せな人もいる。
一つの街の現象を捉えて、そこに住む人の全てのことを断罪したりするのは妥当な方法ではありませんね。

ただし、それは別にして、事実は事実なのです。
大事なのは、そこからどのようにして、より幸せに暮らせる人を掬い上げていくか
おもしろくしていくか、人とのつながりを持てる場を作っていくか
現状を踏まえた上で、どう良くしていくかなのです。
正直、中心市街地が衰退だの、車社会が進んでいるだの
今となっては人の幸せとは別次元の話なのですから。


追伸:ご意見をおっしゃるのでしたら、貴方のお名前を名乗って、できればメールアドレス、ウェブサイトなどを添えていただくのが普通だと思います。
私に反省を促すご立派なご意見ですが、肝心なところが入っていないというのは、まことに残念に思います。
[ 2010/09/20 22:35 ] [ 編集 ]
今日から大田に来ました。
ご指摘のように とても悲しい感じがしました。

気になったのは、本屋が無い事。それと普通の食事が出来るお店が無い。

3時間歩き回って、ようやく そば屋みつけましたよ。
[ 2011/10/10 01:24 ] [ 編集 ]
コメントをいただいたその頃、私は群馬県にいました。
[ 2011/10/13 00:59 ] [ 編集 ]
たしかに、本屋と普通に食事ができる場所がないと思います。
単に本が売れないことや食事は車で郊外の店に出れば事足りるのですが
街中にかつてあったものが完全になくなって…
北関東の多くの街ではこのように、市街地の概念が崩壊してるところが多くなったんだなと実感しましたね。
[ 2011/10/13 01:01 ] [ 編集 ]
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
検索フォーム

【新番組】休みをとったり、あれこれ予約したり、長距離移動しなくても、日常のすぐ横にある世界で手軽に旅ができる!
そんな旅番組ポッドキャスト「トリップコーヒー」を開始!




カスタム検索


テーマ別カテゴリ


タグクラウド
書肆・雪ノ下(by Amazon)






無料アクセス解析 にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村 blogram投票ボタン
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。