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「路地裏から街を見る」 京阪神を中心に、日本各地の路地裏の風景をくまなく歩いて紹介!

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つくられた路地裏のあり方

doutonbori10f.jpg
(道頓堀の裏手にある「浮世小路」。古き良き大阪を再現している。)

このサイトでは「作られた路地裏」と呼ばれる路地裏をいくつか取り上げている。
大阪・道頓堀にある「浮世小路
大阪・堂山町にある「昭和大衆ホルモン梅田東通店(の路地)」を読んでいただいたらわかっていただけると思うが、どう見ても人の生活感や様々な人が商売している様子が見えにくく、一つの企業が計画的に作ったような人工的な臭いがしないだろうか。

そりゃ路地裏は、「つくられた」ものである。
しかし、少しずつ路地に人が集まって徐々に街の形ができていく「自然発生的」なものではなく
初めから路地裏らしい形を演出して作られた「路地裏テーマパーク」のようにつくられているのが
作られた路地裏」である。
douyama09b.jpg
(堂山町の「昭和大衆ホルモン梅田東通店」。短い通路に昭和を再現している。)

いくつかある「作られた路地裏」の例を挙げてみよう。

浮世小路」や「昭和大衆ホルモン」の路地は、路地裏というより、路地裏にこれでもかと大正時代や昭和にあったものをはめ込み、時代を再現しようとしている。
伊勢のおかげ横丁は、江戸時代の伊勢神宮への参拝客でにぎわう街並みを再現した街型テーマパークだが、この路地裏でもまた、いかにも江戸時代の路地・横丁らしいイメージを詰め込んでいる。
宇都宮にある「屋台横丁」は、新しくつくられた横丁で、石畳に細い路地、並ぶ赤提灯にカウンターという、いかにも横丁という空間の中に、様々な種類の小規模な飲食店が並ぶ。

これらはテーマパークとして作られた路地である。
路地裏を再現しようとして、過剰なまでに路地裏のイメージや、テーマ(江戸や大正、昭和のようなノスタルジックなものなど)が盛り込まれてしまうのだ。
「これぞ”The 路地裏”」と思われるような、屋台や横丁、路地裏というものの記号が、そのまま具現化されたような空間なのだ。


なお、路地裏ではないが、日本の街路が再現された場所としては
フロア内に昭和30年代の街並みが再現された「台場一丁目商店街」(デックス東京ビーチ内)、レトロな昭和の街並みが再現された飲食地下街「滝見小路」(梅田スカイビル地下1階)などがある。

これらの「つくられた街並み」もまた、テーマパークであり、過剰なまでに演出された空間を持つ「つくられた路地裏」に通じているのだ。

tukuroji01.jpg
(伊勢神宮前の「おかげ横丁」の路地裏。おかげ横丁は江戸の街を再現したテーマパーク。しかし、ここは一軒一軒が個人の店ではないので、人は住んでいない)


これらの路地の出現は、都市の郊外化と開発・再開発、それによって起こる路地の取り壊しや中心市街地の衰退とセットになっている。
おかげ横丁と滝見小路は1993年、お台場一丁目商店街は2002年、宇都宮屋台横丁は2004年、浮世小路の完成は2003年頃(正確な年月不詳)である。
この年代といえば、郊外にロードサイド店舗(幹線道路に建つチェーン店)や大規模なショッピングモールが立ち並び、地方都市の中心市街地が空洞化し、商店街が寂れ、シャッター通りとなった時期と重なる。
また、東京や大阪のような大都市でも、中心地に新しいショッピングビルが建ち、古い街が開発で消えていくなど、都心でも開発の波が押し寄せていた。

商業地の開発によって、新しい街並みばかりになり、記憶から昔からあるものが喪失しまう。
商業施設はその記憶を埋める空間を提示し、懐かしさを求めてやってくる人に向け、施設内の路地にノスタルジーを感じさせるものをこれでもかと散りばめ、消費のための空間として昭和やレトロを再現しているのだ。
ある意味マッチポンプのようなことが起こっているのだ。

tukuroji02.jpg
(宇都宮パルコの裏にある「宇都宮屋台横丁」新しめの店が並ぶ細い路地。路地裏横丁を若者も入りやすいようにアレンジして作られている。)


そのような路地は、周囲の空間と地続きになっておらず、浮いている。
浮世横丁や堂山の昭和大衆ホルモンの路地は、いきなりパッと現れた異質な空間で、台場一丁目商店街も現代的なショッピング空間に現れた昭和テーマパークなのだ。

これらの空間は路地裏や横丁、昭和レトロを演出し再現する空間だ。
それにふさわしいパーツ、あるいは、これを散りばめておけば客が喜ぶと思われているパーツは盛んに使われ、路地裏や横丁の要素が過剰に演出されることになるが
それにふさわしくない、消費にとってマイナスとなる要素、思いもよらない要素を排除してしまっている。
それどころか、その路地を生活の舞台とする人の姿も排除してしまっているのだ。


それは、路地裏のあり方に反するのではないだろうか。

このサイトを読んで下さった方には感じられると思うが
路地裏は、一本の狭く短い場所に、様々な種類の店や空間が同居する、実に雑多な街なのだ。

昭和大衆ホルモンやおかげ横丁(赤福の子会社㈲伊勢福が運営)のような会社が、路地の演出をし、すべてを操作するのではなく、
一人の人間や企業が路地のあり方をコントロールしないので、様々な人が入り込む余地がある。
路地裏は一つの企業の持ち物ではないのだ。
(地主によって路地が残されている場所も存在するが)



だからこそ、「作られた路地裏」は、路地裏と似て非なるものだ。
しかし、その存在はこのサイトの立場として否定しない。
なぜなら、「作られた路地裏」は路地裏の代わりとなるものだが、路地裏と違った魅力を持つものになっているからだ。

カップ焼きそば現象」(焼きそばとカップ焼きそばは別の食べ物でカップは類似品だが、焼きそばとは違った魅力があり、独特の地位を確立している現象)のように、作られた路地裏にもそれなりの魅力もあるだろうし、そこから見えるものもあるかもしれない。
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