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大菩薩峠―レンガの城の喫茶室はまだまだ未完成

daibosatsu01.jpg

徳島県の徳島市から室戸岬へ向かう国道55号線
そこをひた走り、阿南市を過ぎたあたりで、謎のレンガ造りの建物に遭遇する。

daibosatsu02.jpg

表のガス灯のような街灯といい、黒塗りの外車といい、そして、総レンガ造りの中に、大きく開いたアーチの入り口といい、どこから見ても、「城」だ。

いったい何の建物なのか…

入り口にこう書いてあった。

大菩薩峠
daibosatsu03.jpg

入り口がどこかわからず、お邪魔してみた。
車が入れる幅のスロープを登っていく。
まるでヨーロッパのホテルだ。

daibosatsu04.jpg

そこを上がると、中庭に出る。
レンガではなく、木で保護された階段が横切っていく。

daibosatsu05.jpg

中もほとんどがレンガ造り。鮮やかな赤色で、さぞかし良質のレンガだろう。

これだけの大建築をつくるためか、真っ赤な鉄骨に建物が支えられている。

1階部分を見ると、レンガが積んであり、ママチャリが停まっている。
作業場だろうか?

daibosatsu06.jpg

さらに進むと、回廊の中を通る。
それにしても積み方がきれいだ。
アーチ状に積んだり、円筒状になるように積んだり、趣きがある。

daibosatsu07.jpg

ツタが絡まる壁の下には、屋根瓦が積んであった。
日本の。
…ん?レンガ一色だったこの城のような建物のどこに、日本の瓦を載せるのだろう?

daibosatsu08.jpg

そう思って振り返ると、石切り場があった。

作りかけのレンガ積みの柱と、きれいにらせんを描く柱が並んでいた。

…ひょっとして、この建物、まだ造りかけでは…?

これだけ立派な城塞を築き上げたというのに、この建物はまだまだ建設途中だという。

ここのご主人は、まるでガウディのような人だ。

さらに上を見ると、鉄骨の柱が組まれ、まだ上に伸びる可能性を示していた。

daibosatsu09.jpg

まだあるかな…と思って歩いていると
御伽噺のような世界の中に、よく見慣れた乗用車が停まっていた。

建物の入り口には、観葉植物が並んでいた。

車がある時点で、ここは現実。
ちゃんと生活の証があるのだ。
ここから先に立ち入らず、店の別の入り口を探した。

daibosatsu10.jpg

近所の人に入り口を聞いて、ようやく入れた。
ちなみに、ここが喫茶店だということも今知った。
やはりレンガで造られた通路を進んでいくと…

このタイトルと同じ、「喫茶・大菩薩峠」が、どっしりと待っているのであった…。



写真はここで終わっている。
店内撮影禁止だからだ。


だが、ここからは店の様子を文章だけでお送りしたい。


店に入ると、ランプの明かりだけが灯った、レンガ造りの室内だった。
カウンター席の他に、落ち着いた佇まいのソファーがいくつか配置されており
そこでは地元のサラリーマンや作業服の男たちが昼食をとっている姿があった。
イスも木をくり貫いてできていて、暖かい山小屋にいるような感じだった。
レンガを組んで作られた、丸く大きな窓が印象的だ。
落ち着いて一人読書をしたり、物思いに耽っているにはうってつけの空間だろう。

メニューはなんと、黒い扇に書かれている。
カレーを頼んだ。甘めの味付けが美味。
店のオーナーは、一言くらいしか言葉を交わしていないが、無口な印象だった。


この建物は、オーナーがずっとレンガを積み上げて造ったという。

1966年から今まで、約45年もかけてここまで造り、まだまだ未完成で、積み続けているという。
「大菩薩峠」が喫茶としてオープンしたのは、積み始めて5年後の1971年で、美味しいコーヒーを飲んでもらいたいという情熱で造り始めたのだという。

店名の「大菩薩峠」は、オーナーが実際に山梨県の大菩薩峠に行って、「これだ」と思ったことが由来らしい。
なるほど。名前負けしていない。
大菩薩峠を名乗るのに十分すぎる風格。いや、それどころか、峠はどんどん上へ上へ造られ続けている。

一人の男の類稀なる情熱。一つの建物に、半世紀も懸け、自分の力で築き上げ、その情熱は止むことなく、まだまだ造り続けていこうとする力…。
常人にはたどりつけない高みへと登りつめていくその生き様が現れた、止まることなく生き続ける建物である。




◆関連サイト(僕よりずっと詳しいレポート)
・「とくしま建物再発見⑰「喫茶・大菩薩峠」
・「トミヤンの建築雑感(石の扉) 2008年05月14日
・「大菩薩峠
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1971年開店ですか。そういや1969年には実際の山梨県大菩薩峠で、革命行動の為の軍事訓練やらかしてた赤軍派が警察に包囲・逮捕される「大菩薩峠事件」が起きてましたね。オーナーさんのインスピレーションとこの事件、何か関係あるのかな?
[ 2011/01/23 13:52 ] [ 編集 ]
あぁたしかに…。ただ単に自然に感銘を受けて…というだけだと動機が弱いかもしれません。
あるいは映画『大菩薩峠』なのか、そこで事故に遭ったとか…。
[ 2011/01/25 00:10 ] [ 編集 ]
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 5月1日の朝日新聞に“わが家のミカタ黄金週間スペシャル”と銘打って 塔・空中回廊……セルフ建築「大菩薩峠」 夢追ってれんが10万個 阿波のキョーレツ奇怪遺産 という記事が掲載された。   “地元じゃ知られた喫茶店”ということだが、これはものすごい建築物で…
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