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椎葉村(2)-焼畑農業をする秘境

(椎葉村レポート、その②です。 初めてお読みの方は、最初から読まれると、より楽しめます。)

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九州山地の奥深くにある秘境「椎葉村」。
この村は800年前に源氏に敗れて落ち延びた、平家の落人の末裔が暮らす村といわれている。
★なぜ山奥に厳島神社が?★

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毎年11月に行われる「椎葉平家まつり」。
椎葉の人々が平家の子孫であることを伝え、確認する、年中行事となっている。

祭りのポスターに武士と姫に扮した若者が写っている。
この二人が、椎葉村の礎を築いた「鶴富姫」と「那須大八郎」である。


椎葉に伝わる平家の落人伝説には、こうある。


―鎌倉時代、平家の残党が椎葉の地に隠れ住んでいることを知った将軍・源頼朝は
那須与一の弟、那須大八郎に追討の命を下す。
椎葉に向かった大八郎だが、そこで見たのは、かつての栄華もなく、山奥で慎ましく暮らす落人の姿だった。
哀れに思った大八郎は、討伐を断念。椎葉の地に暮らすこととなった。
やがて大八郎は平家の末裔・鶴富姫と恋に落ち、姫は子を身ごもることになる。
そこへ幕府から大八郎に帰還の命が下り、大八郎は鶴富姫とその子を椎葉に残し、鎌倉へと帰ることとなった。

この伝説の鶴富姫の子が、椎葉の人々の祖先となり、以後、時代を超えて語り継がれることになったのである。

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那須家住宅。通称「鶴富屋敷」。

椎葉には、椎葉さんと那須さんの二つの苗字が圧倒的に多いのはそのためだ。
椎葉さんは平家の子孫、那須さんは那須大八郎の子孫ということになる。

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村でひときわ鮮やかな神社がある。
厳島神社だ。

なんで厳島神社があるのか?といえば、ここが平家ゆかりの地だからだ。
平家の落人の姿を哀れに思った那須大八郎が、平家の守り神である厳島神社を建立したのだ。

しかし、水の上に浮いているわけでもなければ、
いくつもの建物が連なってできているわけでもない。
ごく普通の神社だが、山奥なりの慎ましさがにじみ出ているようだ。


★日本人は焼畑農業をどこでもやっていた?★

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椎葉の中心地から離れて、村内の山道を半分遭難気味に走ってみよう。

まず見えてくるのは、「上椎葉ダム」だ。
100mもある巨大な建築物は、たぶん宮崎県のどんな建物よりも大きいかもしれない。
あの黒部ダムより前の、1955年に完成した。
湖の上を道路が走っているみたいだけれど、ダムの堤だ。

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椎葉村は基本的に細い曲がりくねった山道ばかりになる。

目的地は、日本で最後の、焼畑農業が行われているという
民宿「焼畑」だ。
村でもらった絵地図を片手に探索に出かける。

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大きな鳥居をくぐる。
この山の奥に、神社はあるのだろうか。

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穏やかな川沿いの道も多くある。

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岩が割れて、交通規制?
秘境らしい荒々しい風景との出会いに、俄然、燃えてくる。

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集落が見えてきた!
…が、なんか四角くて、現代的な家ばかり。

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林道のような山道に、おばあさんが!?

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草取りをしている。
この木を組んだものは、椎茸のホダ木といって、椎茸を栽培するための木らしい。

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…椎葉の山道を探索して、約40分。
もうそろそろ、民宿「焼畑」に着いてもよいはずだが…。

写真は、今でも焼畑が行われているという、不土野地区。

斜面のわずかな土地で農業をやっていくために、工夫されたのが焼畑なのだという。

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米や麦の穂が並んでなびいているわけじゃない。
それは平地の人々が想像する畑の風景でもない。

蕎麦や粟や稗などの、痩せた土地での生産に適した穀物の穂がゆれている。


そもそもなぜ焼畑農業を求めて僕がやってきたのかといえば
大学の講義で民俗学を受けていた頃
稲作が流行る前の日本では、縄文時代から全国各地で焼畑農業が行われていた」と聞いて感銘を受けたからだ。

ここでいう焼畑農業とは、山の斜面の土地の一部を焼き払い、灰になった植物を土にすき込み(灰が栄養になる)、そこへ種を蒔き、作物を育てるというものだ。
畑は一度収穫したら、雑草がある程度生え、地力が回復するまで放置し、別の土地を焼いて畑にするという。
そしてまた15年ほど経って、山林に戻った同じ畑に火をつけ、種を蒔いていく。
こうして何年もかけて、同じサイクルの営みが続けられ、循環していくのだ。

平地で行われている稲作も日本の文明の姿なら
山間部で行われていた焼畑もまた文明。
日本という国にありながら、まるで別の世界が並立して存在しているのだ。

こんな風景に出会うたび、日本という島々の多様性に気づく。

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…って、まだ民宿「焼畑」は見つかってないのかい?

いえいえ、探しまくったのですが、見つからなかったのでタイムアップですよ…。

売店だろう。タバコの自販機も備え付けられている。
このような山奥にも平地の文明の文化は染み付いてしまっている。

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って、何ですかい?この公園みたいなところは。

天候などの都合により、民宿「焼畑」の探索は、断念となった。


★道路も自然に還る?★

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上椎葉ダム付近で、謎の構造物を発見した。
どうやら高架道路の一部らしいが…。
橋げたの連結部だ。

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穴の下には、3.5m高を示す標識や、ツタに埋もれたミラーなどが
ツタに飲み込まれるのを待つまま、動けないでいた。

ここに道路でも作ろうとしていたのか?

なぜコンクリートの下に標識が立っていたのだろうか?
道路は何のために作られたのか、すべてが謎である。

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工事が中止され長い月日が経ち、今ではコンクリートの上に土が盛り
木まで生えてきてしまっている。
その脇には、休憩所のような建物までできているのだ。

自然が文明を押し返す力もまた巨大なものだ。


★斜面に細長く建つ民家★

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椎葉村の中心地から10キロほど北に行ったところに、「十根川」という集落がある。

現代的な民家が多く並ぶ椎葉の中心街(上椎葉地区)とちがい
江戸時代からの民家がそのままの形で残っているのが十根川地区だ。

ご覧のように、斜面に建つ、素朴な山里。

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椎葉はどこも平らな土地がない。
人々は山を切り開いて、斜面に農地や土地を確保しなければならなかった。
自然の石を積んだ石垣の上に、段のような畑がつくられていく。

そして、斜面にやっとできた細長い土地に
これまた細長い民家(椎葉型住宅)が作られて、独特な家並みができていくのだ。

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道路から上の家へは、急な斜面を歩いて行かなければならない。
草のむした斜面に家が溶け込んでいる感じがする。
やや現代的に改修されているものの、石垣は立派。

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その中に…

なんですか?この住宅は?

外壁は板じゃなくて、板に見せかけたシート。
表口はなぜか洗面台が現れ
どこが玄関かわからない!


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犬小屋(あまりにも現代的!)からワンちゃんが顔と舌を出して、こっちの様子を伺っていた。

まるでここだけ別の時間が流れているようだ。

文化庁によって「伝統的建造物群保存地区」という、大昔の景観を残し、保存の対象になっている地区に指定された場所にあっても
現代的な生活を営む人だっている。
不便かもしれないが、この特殊な家のつくりは、不便さを克服するためのものかもしれない。

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椎葉村という九州の山奥にある山村には、たしかに平地と違う文明が存在した。
現代的な生活が入り、平地と同じ均質化しようとしているが
椎葉独特の現代的な文明として進んでいくのだろうか…。


次回は、山奥の現代的な生活や商業について書くことにする。

続く!



本日のまとめ


・椎葉村は平家の落人が暮らす山村です。
・平家の落人と源氏の刺客のラブストーリーが現在も語り継がれています。
・厳島神社がありますが、安芸の宮島を思い浮かべないでください。
・上椎葉ダムは、黒部ダムくらいデカイですが、影が薄いので目立ってほしいです。
・日本で焼畑農業をしている最後の地です。
・縄文時代、日本各地で焼畑農業が行われていたそうです。
・つくりかけの道路橋が自然に還って、ちょっとしたラピュタ気分が味わえます。
・斜面に住むためには、民家は細長くならざるを得ないようです。








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